マッサージを受ける練習?
先日、渋谷ヒカリエでワークショップをやらせていただきました。タイトルは「身のまわりの物をなんでもツボ圧し器にしてみよう」。
まず参加者の方には指圧の三原則を学んでいただき、それを指だけではなくて物に応用してみよう、という遊びです。結果、野菜のゴーヤが大人気。「指よりいいかも?」という声多数でした。
(詳しい様子はこちらから→「マッサージ、指よりゴーヤでやった方がいいと判明」)
実はこのワークショップには裏テーマがあります。
それは「マッサージをする練習」ではなくて「マッサージを受ける練習」をみんなにしていただく、ということです。ふつう、これだけの短時間にいろんな圧を受ける、ということはありません。点数を付けてもらったのも、単に企画としての面白さだけではなく「圧や感触を比較する」ということをやってもらいたかったのです。
マッサージの気持ちよさって「圧の強さ・弱さ」だけで語られてしまいがちです。しかしそれは料理でいうと「塩分濃度が濃いか薄いか」だけで味の好みを決めてしまうようなもの。そんな一次元的な話はすごくもったいない。そして好みが濃い方に(マッサージでいえば強い圧に)一方的に進んでしまうと危険ですらあります。
言葉がない世界なので、なかなか感触の良さというのは認識がむずかしい。ともすれば思い込みだけで話が進んでしまうことにもなりかねません(えらい先生とかに「こういうのが良いんだよ」っていわれて、それを頭の中で追っかけるような感じ)。でも、今回はみんな素直に感触の違いをきき分けて、自分の言葉で楽しんでコメントをつけてくれました。
こんな風に遊びながらちょっとづつ感度をあげてもらって、マッサージや手技療法、ひいてはは身体を動かすこと全てを楽しんでもらえたらなあ、と思っています。
斎藤充博
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