Vol.7 目薬のふしぎ
こんにちは、薬剤師のみわです。
ハードワークをこなす現代人。PCで目を酷使して目が疲れた、コンタクトレンズで目に不快感がでた等、何かしら目に不調が多いとある方も多いと思います。今回は、そんな時によく使われる「目薬」このふしぎについてお話したいと思います。
目利き目薬?
市販で目薬は多く販売されています。ですが、正直な所、私あまり市販薬は使いません笑
例えば角膜障害や緑内障など疾患があったのに治療が遅れてしまったり、防腐剤のせいで逆に目に傷がついてしまったり、充血を抑える血管収縮剤を長期間使って症状悪化を起こしてしまったり…実は様々な危険性も秘めているのです。
あえて選ぶならこんな感じでしょうか。
・乾燥→人工涙液 (ソフトサンティアなど
・花粉症の目のかゆみ→抗アレルギー剤 (ザジテンEXなど
・疲れ目かすみ目→調節機能改善剤ビタミンアミノ酸配合 (ロート養潤水など
・結膜炎・ものもらい→抗生物質。3~4日で使用中止(抗菌アイリスなど
・充血→血管収縮剤。5~6日で使用中止(気休めなのでおすすめしない
ビタミンB2B6配合のもの(マイティアビタミンB2B6Eなど
出来れば防腐剤が含まれていないものを使い切る形でお勧めしたいです。
人間生活において「目」は非常に重要な働き「視覚」を担う場所。あくまでも軽度の症状に・短期間だけに使うものとし、異常があるならすぐに眼科医に相談するべきです。
目薬の目からウロコ?
意外と知られていない、目薬の豆知識。皆さんはご存知でしょうか?
・目薬の適量って?一つの容器にどれぐらい入っているの?
まず、目薬の適量は1回1滴とされています。溢れた分は顔や涙管を伝い流出てしまうため、沢山さしても意味がありません。
さてこの1滴ですが、約0.05mLとされています。5mL入りの目薬瓶には100滴分、つまり100回分入っていることになります。例えば1回1滴×両目×1日2回という使用方法だと、約4週間分になりますね。
・目薬の使用期限?
通常未開封のものは記載の年月まで、開封後は1カ月での使い切りが目安です。防腐剤が入っていない一回タイプのものは、余ったとしても絶対にその時に使い切りにしてください。
どれだけ綺麗に使っていても、どの目薬も開封してしまうと汚染の可能性は高いです。古い目薬は使わないようにしましょう。
・コンタクトレンズを付けたまま目薬をさしてもいい?
目薬の成分の中には、コンタクトレンズに吸着したり、着色したりしてしまうものがあります。
当たり前の話なのですが、装着時には「コンタクトレンズに使えます」と書かれているものだけにしておいてください。コンタクトレンズ不可のものの場合は、さしてから最低でも10分くらいは間隔をあけて装着するようにしましょう。起床時や寝る前がお勧めです。
・目薬の味って何故感じる?
多くあふれた目薬の薬液は、涙管を通って鼻の奥を通り、喉へ流れ出ます。少量であれば問題はありませんが、あのなんとも言えない苦味や甘味、気持ち悪いですよね。
あの感じを抑えたい方は、過剰にさし過ぎないこと・さした後目をパチパチしないこと・目頭の下の部分をしばらく指で押さえておくこと、など試してみると、改善することが多いです。
目のさまざまなふしぎ、いかがでしたでしょうか。
目薬は医薬部外品などなく、全て医薬品という区分です。手軽に使えるといえど注意が必要なのです。症状に対して適切に使用していってくださいね。
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