Vol.4 貼り薬の貼りワザ
こんにちは、薬剤師のみわです。コラムも今回で4回目。今日はまた湿布薬の話をしようと思います。皆さんが使っているその湿布、正しく使うことが出来ているでしょうか?
貼る枚数
医療保険上では、1部位につき湿布1枚を使うことが適正とされています。だいたい14×10~20mm程度のもの、部位によってはそれよりも小さなもので事足りることも多いです。
ですが、痛いからって体中に貼りまくってしまう方も多いのですよね。
外用薬だから、局所作用だからと湿布を舐めてはいけません。実は、湿布の中には7枚以上貼ってしまうと、内用薬換算で常用量を超えてしまうものもあります。皮膚障害だけでなく、肝臓や腎臓などに副作用が発現する可能性も出てくるのです。
適切な量を適切に使用することが大事ですね。
可動域を考慮して貼る
肩・肘・膝などに使う場合は、真ん中に大きく切込みをいれましょう。横にも切込みを入れると、ヨレが少なくなります。
指先に使う場合は細く切ってクルクルと巻きつけましょう。
指元のような複雑な場所でも、こんな風に使うことも出来ます。可動域を考えて自由に切って貼りましょう。
首に貼る時は切込みを横に入れて貼ります。
この場所は嫁入り前の私では写真モデルになれませんので、この方の首を使わせていただきました。
かぶれ対策をして貼る
小さく切って隙間をあけて貼るだけで、空気に晒される場所が増えるため肌への負担が減ります。リンゴのネットのように、網目状に切るのも有効ですね。
粘着力で肌が負けてしまう方は、薄く裂いたティッシュやガーゼを間にかますのも良いでしょう。
有名な貼り方で貼る
サロンパスのCMで有名な、介の字貼り・ヒラメ貼り。筋肉に沿って貼るため、より効果が出るというデータもあるそうです。http://www.salonpas.jp/pc/howto/
ただ、貼る枚数には注意したいですね。小さい湿布を使うか、大判を切って小さくして使うと良いと思います。皆さんも、適切な使用で良い貼り薬ライフを送ってくださいね。
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